「よく買い物に走って、行ってきてくれたね」
「昔から、気の利く子だったね」
「いてくれて、とても助かるよ」
「いつも、ありがとう」
「ご飯を一緒に食べると、おいしいよ」
「さすがだね」
……などの言葉を言ってほしかったわけでも、孝行をしているつもりでもありませんでした。
「こんなこともできなくなったら、もう死んだほうがマシ」
「他人には気を遣うから」
「施設に入るほうが、楽になる」
「精神的に疲れる」
「几帳面だから手抜きはできない」
「どれだけ、手をかけているか」
……と愚痴を聞くことが多くなった今、すこしばかり、後悔しています。
もっと、たくさん、褒めてもらえば良かったです。孝行のしすぎだと、感謝いっぱいしてもらえば良かったです。
小綺麗な死に様を見せてください、とは言いませんが、強烈に、印象的な死に様は勘弁してください。
長い時間を共にすると、ろくなことはありません。1日に2時間が孝行の限界です。不埒ですが本音です。