いつかきっとがもう間近

現のこと、夢のこと、

桜の道

お題「よく口ずさんでいる曲」

最近は、何故だかウン十年前の歌を口ずさんでいる。別に何があったわけでもないのだが、何故だかまだ、学生だった頃、きいた曲を思い出すのだ。歳をとったということなのか。

 

そう、あれは、こういう歌詞だった。

---道は歩くためよりも、春にはむしろ見る為にある。二人で歩いたこの道も、舞い落ちるピンクの花びらいっぱい--- 正確ではないかもしれないが、こんな内容だった。

 

その声は細く、頼りなげで、それでいて優しかった。伊勢正三さん。あなたのボタンダウンのギンガムシャツに憧れて、私はシャツを買った。あなたのギターをつま弾く細い指に、私は遺伝を恨んだ。

 

でも、さて、ここからが問題なのだ。どんなに、憧れていても、私は一枚もアルバムを買っていないし、一度もコンサートに出向いていない。そう、引きこもりがちな性格で、コンサートなどには行けるはずない。

 

自分の感情を爆発させて、歓喜の渦の中踊りながら熱狂したり、しっとりした曲では涙ぐんで手と手を合わせたり、私は人前で、する勇気がない。怖気づいて卒倒するくらいだ。だから、私は、なんの益にもならない。

 

だから、「誰のフアン?」などの話には、入れないし、後ろめたくなって、言葉を閉ざす。 けれど、時折、口ずさむ。伊勢正三さんが作った曲は、とてもいい。とても素晴らしい。とてもとても。

 

「まだ、歌をうたっておられますか?」「まだ、透明な感性のまま、時を見つめていますか?」「幸せな生活をしていますか?」そうなら、とても、いい。