いつかきっとがもう間近

現のこと、夢のこと、

白い扉

扉を前にすると、私は身構える。その先には何があるのか、何が起こるのかと。心が冷えるほど勇気を振り絞って扉を開けてみても、そこには何もなく、はるか向こうにまた扉が霞んで見えている。

 

何もない空間に期待も不安も吸い込まれて、また扉に向かって歩き始める。何もない空間に慣れすぎたら、きっとそこには沢山の脇道ができて、色とりどりの夢の実がなっているのだろう。

 

けれど、私は扉に向かって歩くしかない。何故なら、ここには探しているものが存在していないから。もしかすると、次の扉の向こうにはあるかもしれない。もしかしたら、いつまでも、見つからないかもしれない。

 

ただ、一つだけわかっていることがある。その扉は開かれることを待っているのだ。扉は遮断するためにあるのではなく、開放されたいがためにあるのだ。けれど、開かれた途端、扉は流出を防ごうとするかのように、くい止めるために閉じようとはたらく。

 

その矛盾に気が付いているのかいないのか、扉は開かれるのを待っている。